FC2ブログ
やっちゃば士の経営を楽しむブログ
やっちゃばに勤務するサラリーマンのブログです。
プロフィール

やっちゃばの士

Author:やっちゃばの士
井上敬裕
1972年生まれ
千葉県浦安市在住
岡山県出身
血液型O型
家族;妻、長女、二女、三女
趣味;クラッシック音楽鑑賞

とある青果会社の管理職をしています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

カレンダー

04 | 2020/05 | 06
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

ブログランキング

FC2Blog Ranking

FC2Blog Ranking

ビジネスブログ100選

ユーザータグ

リンク

このブログをリンクに追加する

フリーエリア

ブログ内検索

RSSフィード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

小さな天気予報


-天気予報コム- -FC2-

FC2カウンター

価格形成機能
 今日も、猛烈に暑い日でした。野菜も今全体的に安値がついてしまっています。先回漁業者の儲からない話をしましたが、野菜も安値では儲かりません。なぜ、安値になってしまうのか?

①需要よりも供給が多くなるから

 市場原理のメカニズムそのものですが、市場に集まってくる青果物は、卸売市場の価格形成機能によって横並びの価格になってしまいます。付加価値をつけて、他の産地のものと差別化できればいいのですが、これができないので、この価格形成機能によって作られる相場の網の中にかかってしまうのです。


 北海道産のトマトと青森産のトマト。多少、糖度、酸味が違ったとしても、消費者が付加価値がないと認めれば、価格の差別化はできなくなってしまうのです。野菜などの単価の低いものに関しては、消費者の商品選択の基準はどうしても価格となってしまうのです。豊作は喜ぶべきものなのに・・・。

 私は、産地同士がカルテルのようなものでも結んだらいいのになどという気持ちを持ってしまいます。農業、漁業はこの国から廃れていくのでしょうか。照る続ける太陽の光を浴びながら、ちょっと憂鬱な気持ちになってしまいました。
流通ビジネスに思う
 先日、問屋の代金決済機能について述べました。入金より支払の方が早いというのは、商売の鉄則とは反対です。これを可能にするためには、かなり強い財務力が必要です。

 さて、今までの問屋が果たしきた機能の特色として

①商品集荷分荷機能
②在庫負担機能
③代金決済機能


 があります。この部分は流通の過程の中での接着剤のような部分で、日の当たらない地味な部分といえます。実は非常に重要な部分なのですが、メーカーと小売店とのパワーバランスを考えると弱い立場にありました。なぜかというと、目に見える形で付加価値が表れないからです。メーカーのように製品を作っているのでもないし、小売りのように広告を打ってエンドユーザーに販売するわけでもありません。一般消費者はメーカーや小売店の名前は知っていても、卸売業者の名前は知らないのが普通です。情報と物流が発達した現代において、これは結構プレッシャーに感じるのではないでしょうか。

 これからの時代には、上の機能に加えて、情報サービス機能が必要です。つまり、生産と販売の両面においての高度な情報ノウハウを提供する能力が必要になってくるのです。メーカーにはマーケティング情報やノウハウなどを提供し、小売店には商品の専門知識や効果的な売り方の情報を提供する。つまり、今までの「物」を扱う業者から「知」を扱う業者へのパラダイム転換が必要なのです。「物」と「知」の両方を持って、流通のキャスティングボードを目指すべきです。


 流通は物流だと思っている人が結構います。確かに外見はそのように見えますが、物流は流通の一部であります。私は、コンテンツを作り出す産業よりも付加価値が低いのではないかと結構悩んだものです。もともと、何かを生み出すのが好きな私は、新聞記者などの職業に憧れていました。(まあ、今でもそうですが)

 コンテンツ・知ビジネス・・・付加価値が高い
 流通・物流ビジネス  ・・・付加価値が低い

 確かに、金額で付加価値を計れば、このような図式が成り立ちます。ただ、この垣根は次第に取り払われていくだろうと思っています。この情報時代、人は他者との係わりから新しいことを発見したり、思いついたりします。ゼロから物やアイデアを発想できる人はいません。新しく独創的に見える考え方や商品も既成のモノやコトに、ちょっとした知的な加工を行っているに過ぎないのです。例えば、出版物を読んでみてください。著者が違ってもエッセンスはほとんど同じです。そして、他者との係わりの中でそれらは生まれてくるのです。ちょっと、話が別の方向に行きそうなので、今日はこの辺で。
農産物と流通④キャッシュフローのメリット
 先日、卸不要論についての簡単な意見を述べましたが、あまり知られていない市場流通のメリットについて考えてみたいと思います。

 生鮮品の流通経路

①生産者→②農協(漁協)→③卸(荷受け)→④仲卸→⑤量販店→⑥消費者

 卸、仲卸業者に対する批判のほとんどが、収益性の観点のみからのものです。収益性とは簡単に言えば、売上に対する利益の割合です。誰もが、収益性が高いほどいいと思うものですが、これは、あくまでお金が入ってくるタイミングを考慮しないという条件付きなものです。同じ100万円でも、今日手元にはいるのと、2ヶ月後に手元にはいるのでは全く価値が違ってきますよね。どこの業界でもそうですが、「収益性」とともに見落とせないのが「効率性」と「安全性」です。

「収益性」を高めるには①売価を上げる、②経費を下げる
当たり前のことですが、購買者側の視点からは、②の方に意識が行くのが普通です。

「効率性」を高めるには①売り掛けサイトを短くする②買い掛けサイトを長くする③在庫を残さない
生鮮品においては他の業界以上に①と③が重要です。現在の卸売市場のビジネスモデルは「効率性」を高めることによって収益を得るビジネスモデルと言っても過言ではありません。

「安全性」を高めるには①現金を多く持つ②借入を少なくする③不良資産を作らない

生産者は自らの意志で、卸売市場会社を選んでいるのです。そこにはメリットがあるのです。いろいろなメリットがありますが、「お金」のメリットで考えてみると

大卸のメリット
①決済が早い
これは、市場卸売流通の最大のメリットのひとつです。商品受け渡し後、3日~1週間以内の決済が普通です。これが量販店だったらどうでしょうか。短くても1ヶ月、長いところでは2ヶ月の所もあります。決済サイトが短いということは、焦げ付きのリスクも低いということでもあります。

②効率的な決済①とも関連しますが、1カ所に一括販売と100カ所にわけての販売では、売掛管理の手間が著しく異なります。

③効率的な在庫回転
不均質な生鮮品を短時間で、一括して販売することが可能です。

以上のような卸売市場のメリット(はたらき)を卸売市場の代金決済機能と言います。この機能はまさに、キャッシュフローをよくする機能であり、生鮮品を扱う業者は、自然に「キャッシュフロー経営」をするような立場になっていることがわかります。キャッシュフローは生産者にとって「命綱」であるとも言えるのです。このことは、当事者でなければなかなかわからないものです。

 そして、仲卸業者にいたっては、生産者、卸と量販店の間に入って、地味な次のような機能を果たしています。

仲卸のメリット
①卸には3日で仕入れ代金を決済。量販店からは1ヶ月以上で売掛決済。
つまり、仲卸はキャッシュフロー経営の原則とは全く逆のことをしているのです。早くお金がほしい産地とできるだけ支払を長引かせたい量販店の調整役を行っているのです。逆説的な表現ですが「誰もがやらない仕事をするところに価値がある」ということになるのでしょうか。

②生産者と量販店の価格が折り合わないときの調整役
例えば生産者価格が1000円で、量販店への卸価格が1200円だったとします。ところが、天候不順になり生産者価格が1200円に上がったとしても、量販店側は値上げに応じないものです。この場合仲卸は1200円で仕入れて1200円で卸すことになります。物流費などを考えると完全に赤字になります。

このように、地味で涙ぐましいポジションにいるのが仲卸です。現在仲卸の約半分は赤字だと言われていますが、上記のような商売の鉄則とは反対のことをしているので、当たり前であるとも言えます。仲卸の将来性についてはまた別の機会で述べます。


 さて、消費者からすれば、生産地から多段階の流通を経ないで消費者の手元へ来る方が、中間マージンがかからないので大歓迎です。「商品の価格が高いのは中間マージンのため」という潜入感を多くの人が持っているのが普通ではないでしょうか?この先入観が裏返ったものが、「生産者が儲からないのは流通の多段階性のせい」という短絡的な考え方ではないでしょうか。私はやっちゃばで働く者として、もう少し深く卸売市場のことを知ってほしいと思っています。確かに、現行の生鮮食品の流通システムにも改善すべき点が多くあることは事実です。ただ、キャッシュフロー経営のためには市場のような代金決済機能を果たす存在が必要なことだけは確かなことだと言えるでしょう。
 


卸不要論にもの申す
 ここのところ、原油高によりすべての業界が収益を減らしてあえいでいますが、その中でも、漁業は深刻で、「漁に出れば出るほど赤字」ということでテレビ番組の特集にも上がっていました。漁業は大変だと思いますが、マスメディアを見た何人かの人の話やブログを読んで「おやっ」と思ってしまいました。問題の本質からずれているからと思ったからです。

 メディアの内容は直接見たわけではないので、はっきり言えませんが次のような内容の記事があったようです。

 漁業では、漁師から小売店までの間に、5つも仲介業者が入り、小売価格の24%しか、漁師さんの手元には入らない。これが農業の場合だと40%残るのだが・・・。

 私は断片的にこの話を聞いたり読んだだけですが、ここには「仲介業者がマージンを取るから漁師が苦しくなる」という卸不要論があるように感じてしまいます。特にアメリカナイズされたコンサルタントは卸不要論を昔から声高に叫んでいるようで、それを卸の機能を知らない人は短絡的に鵜呑みにしてしまう傾向があります。

 上記のように5社も仲介業者が入ると言うことは、普通ではありません。よっぽど漁師か一次卸がマーケティングをいい加減にしてきたか(販売を流通業者に丸投げ、販売方法の開拓開発を行ってこなかった)、既得流通ルートを守るために下流業者からの圧力がかかったか特定の理由があるはずです。普通は

①産地の漁協(農協)→②市場荷受(大卸)→③仲卸→小売店→消費者

の流通経路になります。当然、宅配便、インターネットのインフラの整備もあって、途中が抜けた形の流通も増えています。それでも、そいうった扱いの割合は微々たるものです。卸売市場流通の割合は

①水産物   約70%
②野菜     約70%
③果物     約80%


となっており大部分が市場流通に依存しています。生鮮品は劣化が早く、品質も工業製品と違って非均質です。したがって、グレードに関係なく大量に買い取ってくれる卸や加工場が必要になってくるのです。このように考えると、卸は生産者と小売店あるいはエンドユーザーの代わりに、在庫調整機能を担っているということがわかります。卸がなければ不良在庫で生産者も小売店も大変な目に遭うことになります。

 今回の問題は、流通制度の問題よりも、原油の高騰に対して政府が何もしてこなかったことと、漁業関係者のリスクマネジメント不足、マーケティング努力不足にあるのではないでしょうか。ちょっと長くなるので今日はこの辺で。今後、流通に関するテーマを連載していく予定です。(つまらない記事が続きそうですが)

ちなみに、卸、仲卸の存在価値の記事です。参考に

農産物と流通④キャッシュフロ
農産物と流通③
 ①と②において、農産物の流通のおおまかな現状と課題を見てきました。②で述べたとおり、国産農産物には追い風が吹いているのですが、それに十分応えきれていない状況です。弱みをどのようにして克服していくかについて考えてみたいと思います。

①安心、安全の問題
農薬に関してはポジティブリストが発表されるなど、規制が厳しくなっています。消費者もこの問題に敏感になっており、作り手の見える商品が望まれています。また、異物混入、衛生管理など食品としての管理の要求も強まっています。

・流通チャネルとしては、地産地消型、直売所型が最も「作り手の見える農産物」として適しています。

・量販店においては、パッケージにQRコードをつけて産地情報、栽培履歴情報を見えるようにする工夫が必要です。ばら売りの場合はPOPも必要です。

・流通過程においてはコールドチェーンの確立が必要です。冷蔵施設のある保管場所、保冷車が絶対条件になります。(産地、市場はこの点がまだ遅れています。)また、加工場の整備が必要です。食品工場の衛生管理基準を取り入れる必要があります。



②マーケティング力の問題
従来は、売り手より買い手の方が強い関係にありました。産直流通においても卸売市場流通においても、消費者へのマーケティングを小売業者や卸売業者に任せてきたからです。特に現代においては消費者の好みが多様化しているので、多品種小ロット化が要求され、小回りの効く対応が必要になってきます。小回りの効く対応は産地はなかなかできないのが現状です。したがって、産地においては小売業者あるいは卸売業者とより密な情報交換が必要になります。また、インターネット網の発達により、通販が容易に出来るようになり、消費者の情報を直接得ることが出来るようになりました。これにより、直接マーケティングが可能になり、商品開発が容易な環境になりました。情報と商品開発により買い手との交渉で有利な立場に立つことが可能になります。